トップページ >> IT系ベンダー試験の評価

IT系ベンダー試験とは?

IT IT系ベンダー試験は、基本的に各企業が独自の規格に基づいて認定している民間試験です。


厳密に言えば、IT系の試験の中にはベンダーニュートラルと呼ばれるどの企業の製品にも属さない資格もありますが、ここでは情報処理試験以外のIT関連の資格試験をまとめてIT系ベンダー試験と総称させていただきます。


IT系ベンダー試験の評価

IT系ベンダー試験には、データベースのオラクル社が実施しているオラクルマスターや、ネットワーク機器のCisco社が実施しているCisco認定技術者試験、それ以外にもベンダーニュートラルのLPI認定試験など多種多様な試験が存在します。


このベンダー試験ですが、採用する企業側の環境によっては情報処理試験よりも高い評価を受けるケースも少なからず存在します。


例えばCisco認定技術者試験試験の最高峰と呼ばれる「CCIE」試験ですが、日本国内でこの資格を保有している人はほとんどいない状況です。そのためCisco製品をメインに取り扱っている企業にとっては喉から手が出るほど欲しい人材となり得ることもあります。


当然オラクルのデータベースをメインに扱っている企業であれば、オラクルの知識と技術を有している人材を求めていますので、ベンダー資格はその道のスペシャリストを認定してくれる資格として一定の評価を得ています。


ベンダー資格の欠点

情報処理試験のページでも触れましたが、大抵のベンダー試験には資格の有効期限というのが定められています。常に新しい技術を取り入れるための制度ですが、取得する側にとっては、有効期限を迎えるたびに資格を取得し直す必要がありますので、かなりの負担となってきます。


さらにもう一つのベンダー試験の欠点は高額な受験料です。先に述べたCisco認定技術者試験試験の「CCNA」試験は、以前は1回の受験料が1万5千円前後でしたが、最近は3万円以上の受験料となっています。


ネットワーク
その分、パソコンで受験できるCBT試験を採用していますので、ある程度好きな時に受験できるメリットはありますが、金銭的負担は小さいとは言えません。


さらにベンダー試験で注意して欲しいのは、「全ての資格試験の評価が高い訳ではない」という事です。


試験が開始されて数年で消えてしまう資格もありますし、認知度が極めて低い資格試験も存在します。さらに資格試験を提供している企業が倒産してしまうというリスクも存在しますので、どの資格の市場価値が高いのか?調査してから受験すべきでしょう。


ベンダー試験の取得が有利な人

それでは、ベンダー試験はどんな人が取得したら評価が高まるのか?いくつかベンダー試験に向いているパターンの人をピックアップしてみます。


<全くの未経験から短期間でエンジニアを目指したい>
学習時間が十分ある人や求職活動を始めるまで十分な時間がある方は情報処理試験を目指すのもいいと思いますが、数ヶ月単位の短期間でITエンジニアを目指すのであれば圧倒的にベンダー試験が有利です。


基本情報処理技術者試験であれば、半年に1度しか試験がありませんが、ベンダー試験ならかなり自由に受験する事が可能です。ただ、受験する際は自分が目標とする職種を定めてから受験する事をお薦めします。プログラマになりたいという方がネットワークの資格を取得してもあまり意味がありませんので、その点には注意が必要です。


<専門性を高めてスキルアップ・転職したい>
例えば入社してからずっとオラクル社のデータベースだけを担当してきた。今後もオラクル社のデータベースの知識・技術を高めてオラクルのスペシャリストとして生きていきたい。という目標があるのであれば、まずはオラクルマスターの最高峰を目指すべきでしょう。


あわせてデータベーススペシャリストの資格を狙うのもいいですが、特定のスペシャリストとして生きていく決意があるのであれば、総合的な知識よりも先の尖った専門的な知識を高める方が優先だと思われます。


<Officeソフトの能力を身に付けたい>
ヘルプデスクや一部事務職でもMicfosoftのOffice製品に詳しい人という条件での応募はかなり多いようです。パソコン全般でなく、ExcelやWord、PowerpointやAccessといったソフト単体の知識・技術をアピールするには、情報処理試験よりもMOS試験のようなベンダー試験の方が有利になることもあります。


ExcelのさらにVBAといようなコアな部分になってくると総合的な技術・知識を認定する情報処理試験ではカバーしきれません。総合的ではなく、特化した部分を極めていくのであれば、ベンダー試験という手段も大いにあるという事ですね。